相続登記を終えた不動産を売却するには?手続き・費用・注意点を解説

遺産分割協議がまとまり、相続登記も無事に完了したものの、「ここから何をすればよいのか」「いくらで売れるのか」「家の中の荷物はどうすればよいのか」と迷われる方も少なくありません。
富田林市や河内長野市の実家を相続した場合でも、名義変更が済んでいれば、通常の不動産売却と同じように売却活動を進められます。
ただし、相続不動産には、空き家、残置物、境界、建物の老朽化など、通常の売却とは異なる確認事項があります。ここでは、相続登記が完了し、あとは売却するだけという段階からの流れを解説します。
まず不動産の状態を確認する
売却を始める前に、現地の状況を確認します。
長期間空き家になっている場合は、次のような点を確認しましょう。
- 雨漏りや水漏れがないか
- 建物に傾きや大きなひび割れがないか
- シロアリ被害がないか
- 庭木や雑草が伸びていないか
- 家財道具や不用品が残っていないか
- 電気・水道・ガスが使える状態か
- 境界標が確認できるか
- 前面道路や接道状況に問題がないか
実家を相続した場合、家具や家電、衣類、書類などがそのまま残っていることがあります。
「売却するので、すべて処分すればよい」と考えがちですが、通帳、権利証、契約書、貴金属、写真などが残っている可能性もあります。処分業者へ依頼する前に、相続人で必要な物を確認しておきましょう。
不動産会社へ査定を依頼する
不動産の状態を確認したら、不動産会社へ査定を依頼します。
査定では、次のような点が価格に影響します。
- 所在地や最寄り駅からの距離
- 土地の面積や形状
- 建物の築年数や状態
- 前面道路の幅員
- 建築基準法上の接道状況
- 境界の確定状況
- 周辺の成約事例
- 空き家か居住中か
- 解体や修繕の必要性
同じ市内であっても、駅からの距離や坂道の有無、土地の形状、周辺環境によって不動産の評価が変わります。
査定額だけを比較するのではなく、「その金額で売れる根拠があるか」「売却までにどの程度かかるか」「追加費用は発生するか」まで確認することが大切です。
仲介と買取の違いを確認する
売却方法には、主に仲介と買取があります。
仲介による売却
不動産会社が買主を探す方法です。
市場価格に近い金額で売却できる可能性がある一方、買主が見つかるまで時間がかかることがあります。
内覧のために室内を整理したり、庭の手入れをしたりする必要が生じる場合もあります。
不動産会社による買取
不動産会社が直接買い取る方法です。
仲介より売却価格が低くなりますが、買主を探す必要がなく、早期に売却しやすいというメリットがあります。
家財道具が多い、建物が古い、遠方に住んでいて管理が難しい、早期に現金化したいといった場合には、買取が適していることもあります。
残置物や家財道具をどうするか
相続不動産の売却では、家の中に残った荷物の処分が問題になりやすいものです。
すべてを相続人で片付ける方法もありますが、遠方に住んでいる場合や、荷物が大量にある場合は、専門業者へ依頼することになります。
その際は、複数の業者から見積もりを取り、処分する物と残す物を明確にしておきましょう。
残置物を残したまま売却できる場合もありますが、その分、売却価格に影響する可能性があるため、処分してから売る場合と比較することが大切です。
境界や建物の状態を確認する
土地の境界が明確でない場合、売却前に測量や境界確認が必要になることがあります。
古い住宅では、境界標がなく、隣地との境界が不明確になっているケースもあります。隣地所有者が遠方に住んでいる場合や、所有者が変わっている場合には、確認に時間がかかることがあります。
また、雨漏り、シロアリ、給排水管の故障など、売主が把握している不具合は、買主へ正確に伝える必要があります。
不具合を知ってて買主さんに伝えずに売却すると、後々大きなトラブルになる可能性があります。売却を任せる不動産会社へは、把握していることは正直に伝えておきましょう。
売買契約から決済まで
買主が決まったら、重要事項説明を受けたうえで売買契約を締結します。
契約前には、次の点を確認します。
- 売買価格
- 手付金の額
- 引渡し時期
- 建物や設備の状態
- 残置物の処分方法
- 契約不適合責任の範囲
- 固定資産税などの精算方法
契約後、決済日に買主から売買代金を受け取り、不動産を引き渡します。
相続登記が完了している場合でも、住所変更登記が必要になることがあります。登記名義人の住所が現在の住所と異なる場合は、事前に司法書士へ確認しておきましょう。
相続不動産の売却にかかる費用
主な費用は次のとおりです。
- 不動産会社へ支払う仲介手数料
- 売買契約書に貼付する印紙税
- 抵当権抹消登記などの登記費用
- 測量費や境界確認費用
- 建物の解体費用
- 残置物の処分費用
- ハウスクリーニングや修繕費
売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。
たとえば、富田林市や河内長野市の古い戸建てを売却する場合、家財道具の処分、庭木の伐採、解体、測量などに費用がかかることがあります。
査定を依頼する際は、売却価格だけでなく、必要経費を差し引いた後の手取り額も確認しましょう。
売却時にかかる税金と特例
相続した不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得税や住民税が課税される可能性があります。
譲渡所得は、一般的に次のように計算します。
売却価格-取得費-譲渡費用=譲渡所得
取得費が分からない場合は、売却価格の5%を概算取得費として計算することがあります。購入時の売買契約書や領収書が残っていれば、実際の取得費を使える可能性があります。
また、相続した空き家については、一定の要件を満たす場合、「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
ただし、建物の築年数、相続開始時の利用状況、売却期限、耐震性、売却方法など、細かな要件があります。
特例を利用できると思い込んで売却を進めると、後から適用できないことが判明する場合もありますので、売却前に税理士や税務署へ確認しておきましょう。
売却を急がない場合も管理は必要
すぐに売却せず、しばらく様子を見る場合でも、空き家の管理は必要です。
換気や通水をしないまま放置すると、カビや悪臭、給排水管の劣化につながります。庭木や雑草が伸びると、近隣から苦情が入ることもあります。
遠方に住んでいて管理が難しい場合は、空き家管理サービスの利用や、地元の不動産会社への管理依頼も検討しましょう。
まとめ
遺産分割協議と相続登記が完了した後は、不動産の状態を確認し、査定、売却方法の選択、必要な片付け、売買契約という順に進めます。
相続不動産の売却では、家財道具、建物の老朽化、境界、契約不適合責任、税金など、通常の売却とは異なる確認事項があります。
富田林市や河内長野市で相続した実家や空き家を売却する場合も、売却価格だけでなく、費用や管理負担を含めた手取り額を確認することが大切です。
弊所では、相続登記後の不動産売却について、現地確認や売却方法の検討、残置物・建物状態の確認、不動産会社との調整まで一貫してサポートしています。
「相続登記は終わったが、何から始めればよいか分からない」「家財道具が残っている」「富田林市・河内長野市・南河内郡の空き家を売却したい」という方は、どうぞ弊所へご相談ください。
不動産売買にも携わってきた経験をもとに、状況を整理し、相続不動産の売却完了まで丁寧にお手伝いいたします。


