空き家を放置するとどうなる?相続した実家で増えているお悩み

親御様がお亡くなりになり、実家を相続したものの、
「今すぐ住む予定もないし、とりあえずそのままにしている」
という方は少なくありません。
実際、相続した不動産については、気持ちの整理がつかなかったり、兄弟間で意見がまとまらなかったりして、しばらく空き家状態になるケースも多くあります。
ただ、空き家は放置期間が長くなるほど、様々な問題が発生しやすくなります。
今回は、相続した実家を空き家のまま放置した場合、どのようなリスクがあるのかについて、実際によくあるご相談内容も交えながらお話しします。
建物は想像以上に傷みます
「誰も住んでいないだけだから、すぐに傷むわけではないだろう」
と思われる方も多いのですが、実際には、人が住まなくなった家は想像以上に劣化が進みやすくなります。
特に木造住宅は、定期的に換気がされなくなることで湿気がこもりやすくなり、カビ臭が強く出たり、クロスが浮いてきたりするケースがあります。
また、長期間水を流さないことで排水トラップの水が蒸発し、室内に嫌な臭いが上がってくることもあります。
実際に現地確認へ伺うと、
「久しぶりに家を開けたら、カビ臭がかなり強くなっていた」
「和室の畳が湿気で傷んでいた」
「雨漏りに気付かず、天井にシミが広がっていた」
といった状態になっていることも少なくありません。
普段、人が住んでいる家は、
・窓を開ける
・水を流す
・掃除をする
・エアコンを使う
など、日常生活そのものが建物の維持につながっています。
しかし、空き家になると、それらがほとんど行われなくなるため、小さな不具合に気付きにくくなります。
その結果、
「数年後に売却しようと思ったら、想像以上に建物状態が悪くなっていた」
というケースは、実務でも本当によくあります。
特に相続した実家の場合、
「気持ちの整理がつくまで、そのままにしていた」
という方も多いため、気付けば空き家期間が長くなってしまっていることもあります。
維持費や管理の負担も発生します
空き家であっても、不動産を所有している限り、固定資産税は発生します。
また、
・火災保険
・草木の手入れ
・郵便物の整理
・定期的な換気や清掃
など、様々な管理も必要になります。
最初は、
「たまに見に行けば大丈夫」
と思っていても、時間が経つにつれて負担に感じる方も多いです。
特に遠方に住まれている場合、
「片道2時間以上かかる」
「仕事が忙しくて行けない」
という理由から、徐々に管理が難しくなるケースもあります。
近隣トラブルにつながることも
空き家を長期間放置すると、近隣から苦情が入るケースもあります。
例えば、
・雑草が伸びる
・害虫が発生する
・建物の一部が落下する
・不審者が出入りする
などです。
実際に、
「庭木が隣地へ越境している」
「台風後に瓦が落ちそう」
といったご相談を受けることもあります。
ご本人としては悪気がなくても、近隣に迷惑がかかってしまうことで、精神的な負担になることもあります。
「とりあえず共有名義」が将来の問題になることも
相続した実家について、兄弟姉妹で共有名義にするケースも多くあります。
もちろん、共有名義自体が悪いわけではありません。
ただ、将来的に売却する際には、共有者全員の同意が必要になります。
相続直後は問題なくても、年月が経つにつれて、
「売りたい人」
「残したい人」
で意見が分かれることもあります。
また、世代が変わることで権利関係が複雑になり、話し合い自体が難しくなるケースもあります。
そのため、空き家を今後どうするのか、ある程度早い段階で方向性を整理しておくことが大切です。
まずは現状を整理することが大切です
空き家については、
「すぐ売却しなければならない」
というわけではありません。
ただ、何も決めないまま長期間放置してしまうと、選択肢が狭くなってしまうことがあります。
そのため、
・現在の建物状態
・維持費
・今後住む予定があるか
・相続人同士の意向
などを一度整理してみることが大切です。
相続した実家や空き家については、感情面も含めて簡単に決められないことが多くあります。
だからこそ、一人で抱え込まず、早めに相談しながら方向性を考えていくことが重要だと思います。
相続した空き家についてお悩みの方は、弊所にお気軽にご相談ください。


